ただいま旬の食物

 今月の旬は、ナス です。
「秋茄子は嫁に食わすな」のことわざ通り本土では秋が旬ですが、沖縄での旬は今頃からになります。

● 古くて種類が豊富
 インド原産で日本には7〜8世紀に伝わったと言われているので、ずいぶん昔から栽培されている野菜のようです。
そのため種類がたくさんあり、日本固有の品種もあります。一般的なものでは実が柔らかい長なす、漬物や茶せんなすに使われる小なす、きめ細かな肉質で田楽に向く加茂なす(丸なす)等があります。

● 日光がおいしさのカギ
 秋ナスがおいしいというのも理由があります。花が咲いて実が大きくなる時期にどれだけ日光に当たるかで、おいしさが決まるのだそうです。したがって本土では雨が少なく日が長い夏に育ち、秋口に収穫したものが、一番おいしくなると言われています。

● 効能は「冷やす」
 ナスはあまり栄養があるイメージではないかもしれません。確かに成分表でみるとほとんどが水分、カリウムが少し多い程度です。しかしナスは原産地のインドからヨーロッパに伝わった時、薬として扱われていたという説があります。
炎症を鎮める効果があり、日本でもナスの黒焼きなどは民間薬として昔から用いられてきました。口内炎や口のただれなどに効果があるそうです。
 ナスの栄養は皮の色にあります。あの濃い紫色はナスニンといってアントシアニン系の色素、ポリフェノールの一種です。ガンなどの原因である活性酸素を除去する効果があります。そしてよく知られるようにとても身体を冷やす働きがあります。冒頭のことわざは「身体を冷やすためよくないから、嫁に食べさせてはいけない」との意味があるとも言います。
 トマトやキュウリと共に夏野菜の代表選手ですが、とりわけ冷やす効果が強いと言われています。暑さ負けしそうな時、ほてりやのぼせが強い時にはその効果を発揮してくれます。またナスの他、トマトやピーマン・じゃがいもなどナス科の野菜は、関節炎に関係しているとも言われます。ナス科の食物を避けると良くなる場合があるのです。ただし、すべての関節炎が当てはまるわけではありません。

● 油に注意!
 ナスはアクが強く切ってから時間が経つと色が悪くなります。したがって切ってすぐに調理するか水にさらしましょう。
 油と相性が良いので揚げてから煮たり天ぷらにしたり、炒める時にも油を多めに使ったりするとおいしいですね。
 しかし油をたくさん吸収するので、よい油を使う事と他の料理で油を控えるように心がけましょう。ナス自体のカロリーはとても低いのですが、調理法によってはとても高カロリーになってしまいます。
 一度さっとゆでたり、レンジ加熱したものを絞ってから炒めると、油は少なくすみます。

● なすの田楽
《材料》 なす・みそ・みりん・油・ごま:適宜


@ なすは丸なすなら輪切りに、他のなすなら縦に半分に切り
ます。
A フライパンに油を熱し、なすをゆっくり焼いていきます。皮の色が鮮やかになり中まで火が通ったらOK。
B 味噌は八丁味噌・白味噌など好みのものを用意し、それぞれの塩分・甘味によって酒・みりんを調節して加え、火にかけて練る。少しゆるめの状態で火を止める。(冷めると固めになる)
C なすの切り口にBを塗り、ごまを中央に飾る。

● なすのじゃこソースかけ
《材料》 なす・ちりめんじゃこ・ごま油・しょうゆ・酢・青じそ:適宜

@ なすは縦に5mmほどの薄切りにする。青じそは細い千切り
にする。ちりめんじゃこはさっと洗って水気を切る。
A フライパンにごま油を熱してナスを両面色よく焼く。しんなりしたら器に盛る。
B 同じフライパンに再度ごま油を入れて火にかけ、ちりめんじゃこをカリッとするまで炒める。油をきって焼いたナスの上にのせる。
C 再び同じフライパンに醤油と酢を入れてひと煮立ちさせ、Aに回しかけ、青じそを飾る。