本とお散歩

 





 今月のお勧め本は、宮部みゆき著書『 堪忍箱』 の紹介です。

 宮部みゆきは、本当におもしろい。
特に江戸時代を背景に書いた小説は、つづきが気になって・気になって…というほどだ。
 数ある作品の中で、この「堪忍箱」は表題作の他に八篇を収めた短編小説なので読みやすいと思います。
 平凡な日常の中で生きる名もない人達の一瞬の心の闇・輝き・悲しみ・いじらしさが活写 されている。「蓋をあけたら災いが降りかかる…」という文箱の中身の謎は…人々の心をざわめかせ、呑み込んでいく。
 謎が多く、最後にはそれが珠玉のようにすっきりとした姿を見せて、読み終わった時には、江戸時代をイキに生きた岡引きのおかみさんになったような気分になり、つい「おまえさん」なんて言葉が飛び出しそうになってしまうのは、私だけではないはず…と思っています。
              石川広美

* 読み始めると続きが気になって、夢中になってしまうというお勧めの一冊。ぜひ読んでみて下さい!