正月行事のいろいろ

●若水

 元旦の早朝に、初めて汲む水のことを若水といいます。若水は人を若返らせる生命の水として『御火の神様』『神棚』『仏前』にお供えします。
 地方によっては村落の共同井戸や産井戸(ウブガー)などから早朝に汲んで来るところがありますが、現代ではほとんどが家庭に井戸もなく,水道から最初に汲んだ水を『若水』とします。


●チータチ・ベェーシ(正月の祝肴)

 元旦に、仏前にお供えする「チータチ・ベェーシ」は、祖霊に対して家族の健康と商売繁盛を祈願する為の年頭の拝みです。地域によって多少の違いはありますが、一般的には、茹でた豚レバーと石炭を昆布で巻いた物と塩を一緒にして祖霊にお供えします。
お年寄りのおられる家庭では、レバーは家族にとって元旦の縁起のよい食べものとして、現在でも仏前にお供えした後ウサンデーして健康を祈願します。

  (あたらしい 年に)
 新たなる とぅしに
 (炭と昆布を飾って)      
  タントゥクブかざてぃ
 (こころから姿まで)        
 くくるからすがた 
 (わかくなろう)
 若くなゆさ

★このように、むかしの琉歌にも詠われ、正月の縁起ものとして知られています。

●チータチ・ウガン

 
元旦に、前記に触れた若水・祝い肴・御酒を仏前と火神にお供えして、新しい年の喜びと、家族の一年間の健康・商売繁盛を祈願するものです。


●生年祝(トゥシビー)

 
沖縄では、人生行事として生年  祝いがあります。これは、十二 支にちなんで生まれ年の十二支と同じ十二支の日に祝うもので、旧暦の一月二日・または三日から十二日の間に仏前にお供えして生年祝いの報告をします。
 特に最初に迎える十三祝いをはじめ、七十三歳・八十五歳は、親類や知人を招待して盛大に祝います。
この生年祝いは『年忌(としいみ)』から変化したと言われ、これは陰陽道からきた信仰ですが、男女ともちょうど社会的・肉体的に一種の転機を迎える年頃に当たるところから、現在の健康に留意したり、厄払い・厄落しといった行事がお祝いという形式になっています。
 さらに本厄の前年を、前厄(厄入り)、後年を後厄(晴厄)といい、後厄の三年間に災いが起きやすいから、十分に注意して過ごさなければならないと言われています。また翌年は、一年間の無事を感謝して「晴厄の祝」を行うこと もあります。